弁護士による離婚相談

養育費は、子を監護教育していくのに必要な費用であり、継続的・定期的に支払われる必要があるものですので、通常毎月一定額を支払う内容で合意することになります。

もっとも、養育費を一括払いすることが禁止されているわけではありませんので、夫婦で合意できれば、養育費を一括払いで支払ってもらうことも可能です。

ただし、養育費が一括で支払われた場合でも、実務上、合意の基礎となった事情に変更があり、子の生活費等が既に支払われた養育費では賄いきれない状態が生じた場合には、改めて養育費を請求することも可能と考えられています。

そうすると、養育費の支払義務者は、養育費を離婚時に一括で支払った場合でも、後日事情変更を理由に、妻や子どもから更に養育費を請求される可能性が残ってしまうことになります。
そのため、養育費の一括払いについて合意することは容易ではありません。

本件の場合、夫が同意すれば養育費を一括で支払ってもらうことが可能ですが、夫が同意しなければ、養育費の一括払いを夫に強制することはできません。