不貞行為が発覚したときに弁護士に相談するメリット

配偶者の不貞行為は重大な背信行為であり、離婚に必要な婚姻関係を継続するのに重大な支障をきたす事案に相当します。配偶者の不貞行為が発覚した場合は離婚するのに十分な理由となりますが、デキることなら当事者同士だけでの解決を目指さず一度弁護士に相談したほうがいいでしょう。

弁護士に相談をすることで離婚問題を整理して客観的にみることができます。どんなに冷静になろうとしても、離婚の当事者である限り事態を冷静に見つめることはかなり困難です。弁護士という第三者に事情を説明するために一度問題を整理してみると、自分でも驚くほど事態を客観的に見つめ直すことができます。弁護士に相談に乗ってもらうだけで実際に代理人を依頼しなかったとしても、冷静になるための良い機会として一度相談してみるのは無駄なことではありません。

弁護士に代理人を依頼すると、離婚問題の交渉窓口になってもらえます。当事者同士の話し合いでは感情的なぶつかり合いになってしまう恐れがありますが、代理人である弁護士を間にはさめば余計なトラブルを防いで話し合いをスムーズに進めることが可能になります。不貞行為をしたパートナーの顔など二度と見たくないときなどでも、弁護士が窓口になってくれれば相手の顔を見ずに済みます。

話し合いの場では言いたいことがうまく言えなかったり主張したいのに言葉が詰まってしまうことは珍しくありません。個人で話し合うとなると言葉がうまく出てこないのをいいことに相手に言いように言いくるめられてしまう可能性がありますが、弁護士に相談して話し合いの場に同席してもらえればそんな心配はいらなくなります。

主張したい内容や相手に伝えたいことは事前の打ち合わせで弁護士に伝えておけば問題ありませんし、話し合いは基本的に弁護士が中心となって進めてくれますから上手く話せなくても全く問題ありません。言葉が足りない部分があれば即座にフォローしてもらえますから、口下手で話し合いが苦手という人ほど弁護士を立てるメリットが大きなものになるでしょう。

弁護士は法律の専門家であり、素人の話し合いとはレベルの違う話し合いが期待できます。相手が不貞行為の事実を認めている場合でも、いざ離婚に向けての話し合いになると不当な要求や相場とかけ離れた請求を行うことは珍しくありません。

不当な要求であっても強く訴えてくる相手に対して個人で立ち向かうのはエネルギーが必要になりますが、弁護士を雇えば法律知識を駆使して不当な要求はきっぱりと退けてくれます。違法な点があれば即座に指摘して対抗してくれますし、最終手段として法的措置をとることもできますからう不当な要求はきっぱりとはねつけて法律に基づいて話し合いを進めることが可能になります。

離婚に向けての話し合いでは慰謝料や財産分与など金銭に関わる問題が一番のカギになります。不貞行為に対する慰謝料など素人ではどのくらいの金額を請求すべきなのか相場がわかりませんが、弁護士に相談すれば豊富な知識と経験をもとに慰謝料など請求すべき金額の相場を教えてもらうことができます。個別の事情を勘案して細かく算定してもらえますから、個人で争うよりもより多額の金銭を勝ち取ることができます。もちろん弁護士費用は必要になりますが、きちんとけじめをつけるという意味でも金銭問題がきれいに片付くのは大きなメリットです。

離婚に向けての話し合いでは、軽はずみな行動が取り返しのつかない失敗を招いてしまう可能性があります。強引な説得に不本意ながら応じてしまったり、条件がよくわからないまま合意書にサインをしてしまっては後からどれだけ悔やんでも取り返しがつきません。

弁護士が味方にいればうっかりミスをしてしまうことはあり得ません。離婚後のことまで含めて条件が適当かどうかを判断してもらえますし、良くわからないことがあれば法律知識に基づいて詳しく説明してもらえます。離婚という一生に一度の重大事に際してミスはあってはならない事態ですから、弁護士に相談してミスを防ぐことができるのは非常に大きなメリットになります。

不貞行為のような明確な理由がある場合であっても、弁護士と相談しておけばたくさんのメリットがあります。再構築をめざすにせよ離婚するにせよ、悩みを一人で抱え込まず一度弁護士に相談をして冷静に考えたうえで結論を出すことが重要です。