
妻に不利な離婚条件を主張する夫に反論し、妥当な離婚条件で協議離婚した事例
依頼者 妻
夫 36歳 会社員 大阪府吹田市在住
妻 35歳 パート 大阪府吹田市在住
離婚原因 性格の不一致
きっかけ 夫から離婚を求められた
財産 不動産、預貯金、有価証券
子ども 1人
同居していた夫Bが自宅を出て行き、弁護士に依頼してAさんに対して離婚協議を求めてきたため、Aさんは当方に相談に来られました。
弁護士がAさんから事情を聞いたところ、Aさんは離婚を争ってはいませんでしたが、夫Bの提案している離婚条件は、裁判実務に照らして、Aさんに不利な内容になっている可能性が高いと考えられました。
そのため、Aさんは、今後の離婚協議を当方に依頼されました。
弁護士が受任した時点で、別居から約4か月経過していましたが、夫BはAさんに婚姻費用を支払っていませんでしたので、弁護士は、夫Bに対して婚姻費用月6万3000円を請求して交渉し、これを夫Bに支払わせました(①)。
財産分与に関しては、主として不動産の売却益の分配割合が争点となりました。
Aさんと夫Bの共有名義となっている不動産は、離婚協議中に売却していましたが、同不動産の購入資金の中に夫Bの特有財産が含まれていましたので、財産分与の中で同特有財産も精算する必要がありました。
ただ、夫Bは、上記特有財産の割合を「売却額の約36.6%」と主張していましたが、弁護士が精査したところ、夫Bは、裁判実務で認められる範囲を超えて自身の特有財産の割合を高く主張していると考えられました。
そこで、弁護士は、夫Bの主張が裁判実務の見解に照らして妥当でないこと等を具体的に反論し、夫Bの特有財産の割合が「(売却額を基準とするわけでも、約36.6%とするわけでもなく)売却に伴う仲介手数料等の諸経費を控除した残額の約32.4%」であることを前提に財産分与額を算定することを夫Bに認めさせました。
さらに、弁護士は、弁護士受任前の未払婚姻費用も財産分与の中で清算することも夫Bに認めさせました。
財産分与の清算方法に関しては、不動産の売却益をAさんが多めに受領済みであり、かつ、「夫Bは、離婚後も、約340万円の債務(財産分与の対象となる債務)の支払義務を負う」という事情があったため、最終的にAさんが夫Bに対して、財産分与として、約263万円を支払う内容で合意しました(②)。
養育費に関しては、夫Bは、当初、「月4万円を支払う」と提案していましたが、弁護士は離婚後のAさんの就労見込等を踏まえて反論し、養育費の金額を月5万円とすることを夫Bに認めさせました(③)。
そのため、最終的に、上記①~③の離婚条件で協議離婚を成立させました。

寺尾 浩(てらお ひろし)
平成4年3月 一橋大学法学部卒業
平成9年 司法試験合格(52期)
離婚交渉は当事者にとって精神的につらい作業です。
また離婚は、過去を断ち切って新たな人生の一歩を踏み出す行為ですから、いつまでも過去(離婚交渉)に時間をとられるのは両当事者にとって得策ではありません。そのため、私は離婚問題を早期に解決することを重視しています。
問題を解決する方法は一つしかありません。それは行動を起こすことです。1人で悩んでいても、同じ考えが頭の中をぐるぐるするだけで、何の解決にもなりません。思い切って専門家にご相談ください。
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