「解決金１５００万円支払わないと妻所有マンションから退去せず、離婚もしない。」と主張する夫を説得し、解決金１５０万円で夫をマンションから退去させ、離婚にも応じさせた事例

解決事例

依頼者　妻
夫　４６歳　無職　堺市
妻　５３歳　派遣社員　堺市
離婚原因　価値観の違い　精神的虐待
きっかけ　離婚話を切り出したところ何時間も怒られたこと
財産　なし
子ども　なし

Ａさんの夫Ｂは体調を崩して無職となりました。しかし、夫Ｂは家事を手伝うこともなく、Ａさんが趣味のことをやり始めると嫌そうな顔をするようになりました。Ａさんは仕事や趣味に全力で取り組み、人生を謳歌したいタイプでしたが、そんなＡさんを夫Ｂは束縛するような言動ばかりするようになりました。このままでは自分の人生を楽しめないと考えるようになったＡさんは、夫Ｂに離婚を切り出しました。しかし、夫Ｂから何時間も強い口調で怒られたため、１人で離婚することは困難と考え、当事務所に依頼されました。
結婚後はＡさんの年収以上の生活費がかかっていましたので、夫婦共有財産はありませんでした。しかし、Ａさんと夫Ｂは、Ａさん所有のマンションに居住していました。Ａさんの希望は、夫Ｂにマンションを出て行ってもらうことでした。
離婚交渉をスムーズに進めるため、Ａさんは別居を開始し、弁護士が夫Ｂとの交渉を開始しました。Ａさんとしては、少しくらいの解決金であれば支払ってでも離婚したいと考えておられました。しかし、離婚した後に就職できるかどうかわからない夫Ｂは、離婚を拒むと同時に、Ａさんと一度会って話がしたいと言って譲りませんでした。
やむを得ずＡさんと弁護士は、夫Ｂ宅に出向き夫Ｂと話をしました。夫Ｂは、自分が働けないかもしれないという理由で「解決金１５００万円を支払ってもらわないと離婚も退去もしない。」と伝えてきました。交渉は決裂し、Ａさんは調停やむなしと考えるようになりました。
弁護士は、調停を申し立てる前に夫Ｂに電話し、「縁あって結婚した女性がＢさんと一緒にいては幸せになれないと言っている。つらいとは思うが、快く送り出してあげるのが本物の男ではないか。」と諭しました。そして、Ａさんに離婚原因がない以上、解決金は１００万程度が限度ではないかということと調停申立予定であることを伝えました。
弁護士は調停申立の準備をしていたのですが、その後夫Ｂから電話があり、「解決金１５０万円で離婚し、マンションから退去する。」との連絡がありました。Ａさんの希望より２ヶ月遅れましたが、離婚もマンション退去も実現でき、Ａさんにも喜んでいただけました。