夫から財産分与約2300万円を取得して協議離婚した事例
依頼者 妻
夫 会社員 61歳 大阪市
妻 無職 61歳 大阪市
離婚原因 夫からのモラルハラスメント
きっかけ 夫からの心ない言葉
財産 不動産・預貯金・株式・保険・車
Aさんは、長年に渡って夫Bから心ない言葉をかけられ続け、それに耐えてきました。しかし、夫Bが退職を迎えるにあたり、退職後家にいるであろう夫Bと生活することは困難と考え、離婚を決意されました。交渉を開始すると、夫Bは、「動産については時価1900万円に過ぎない。預貯金のうち、100万円は実家からの預り金であり、70万円は自分のお小遣いであるから、特有財産として差し引くべきである。」と主張してきました。しかし、当方の査定では不動産の時価は2100万円でした。また、100万円については実家からの預り金である証拠がありましたが、70万円については法的には共有財産でした。よって、夫Bの要求に応じる必要はありませんでした。しかし、Aさんは、早期解決のため、不動産については両者の中間値2000万円にすることとし、70万円についても特有財産と認めることにしました。
ところが夫Bは書面で、「Aさんの協力があったとは思えないので、財産は自分一人で形成した。」と記載した書面を提出してきました。苦労して夫Bを支え続けたAさんは激怒され、「法的に正しくない譲歩はしない。」と翻意されました。弁護士は、Aさんの怒りを夫Bに伝え、「70万円の譲歩はしない。」と宣言し、夫Bを説得しました。夫Bは言い訳をしていましたが、最終的にはAさんの提案を受け入れ、Aさんが夫Bに譲歩することのない財産分与約2300万円を取得して協議離婚しました。
寺尾 浩(てらお ひろし)
平成4年3月 一橋大学法学部卒業
平成9年 司法試験合格(52期)
離婚交渉は当事者にとって精神的につらい作業です。
また離婚は、過去を断ち切って新たな人生の一歩を踏み出す行為ですから、いつまでも過去(離婚交渉)に時間をとられるのは両当事者にとって得策ではありません。そのため、私は離婚問題を早期に解決することを重視しています。
問題を解決する方法は一つしかありません。それは行動を起こすことです。1人で悩んでいても、同じ考えが頭の中をぐるぐるするだけで、何の解決にもなりません。思い切って専門家にご相談ください。
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