相談事例11(高槻市在住の方からのご相談)夫婦仲が悪くなったため、10年前から妻と別居している。私(夫)は別居後に不動産を購入したが、妻と離婚する場合、この不動産も財産分与の対象になるか?
夫婦関係が冷え込み、数年前から別居状態が継続。経済的な協力関係も事実上終了していました。
夫が別居後に購入したマンションを「夫婦の共有財産」と主張する妻側との間で、話し合いが平行線となりました。
法的に解決し、互いに新しい人生のスタートを切るため、弁護士を介した解決を決意しました。
相手の主張
弁護士の懸念・対応:
財産分与の「基準時」に関する誤解を解く必要がありました。別居によって経済的協力関係が終了していることを明確に主張する必要があります。
不動産購入は別居後であり、夫婦の協力による形成ではないため、分与対象外であることを法理に基づき主張。一方で別居時の預貯金残高については開示を行いました。
裁判所からも「原則として別居時が基準となる」との見解が示され、相手方も不動産を対象外とすることに同意せざるを得なくなりました。
財産分与は「夫婦の協力で築いた財産」を分けるものです。別居後は協力関係が終了しているため、別居後に取得したマンション等は原則として分与の対象外となります。
別居時の預貯金を不動産購入資金に充てた場合、現在の残高が減っていても、別居時の残高を基準に分与額が算定されます。基準時の資産状況を正確に把握することが重要です。
財産分与は、夫婦で協力して形成した財産を対象とするものですが、単身赴任等の場合を除き、夫婦の経済的協力関係は原則として別居によって終了すると考えられます。 そのため、別居後に形成した財産は夫婦で協力して形成した財産とはいえませんので、原則として婚姻~別居時までに形成した財産が財産分与の対象となります。 本件の場合、あなた(夫)が不動産を購入したのは別居後ということですので、当該不動産は財産分与の対象となりません。なお、婚姻~別居時までに貯めた預貯金も財産分与の対象となり、当該預貯金については別居時の残高が基準になります。そのため、婚姻~別居時までに貯めた預貯金を別居後に不動産購入資金に充てていた場合、当該預貯金については、不動産購入資金に充てて残高が別居時より減少していたとしても、別居時の残高を基準として財産分与額を算定する必要があります。

寺尾 浩(てらお ひろし)
平成4年3月 一橋大学法学部卒業
平成9年 司法試験合格(52期)
離婚交渉は当事者にとって精神的につらい作業です。
また離婚は、過去を断ち切って新たな人生の一歩を踏み出す行為ですから、いつまでも過去(離婚交渉)に時間をとられるのは両当事者にとって得策ではありません。そのため、私は離婚問題を早期に解決することを重視しています。
問題を解決する方法は一つしかありません。それは行動を起こすことです。1人で悩んでいても、同じ考えが頭の中をぐるぐるするだけで、何の解決にもなりません。思い切って専門家にご相談ください。
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